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2009年6月

2009年6月26日 (金)

Welcome to new world. -part3

 今の児童デイサービスに通って、4ヶ月が経とうとしている。この通所施設には、自閉症以外にもダウン症や他の障害を持つ子達が通って来る。やっと療育のスタートラインに立てたと、ホッとする一方、最初は建物に入るのも嫌がり泣きわめくよークン。何とかお昼まで頑張って帰って、家でぐったり動けない日々が続く。

 最初のうちは週3回、私も一緒に通っていたが、アニジャの幼稚園が4月いっぱい午前中で終わるので、しばらく一人で通わせることにした。それから1ヶ月してまた一緒に通園し始めたが、以前よりすごく落ちついて園生活に参加できるようになっていた。ギャーギャー泣きわめいていた頃、他のお母さんから「1ヶ月もすれば変わるよー」と励まされたが、本当だった。

 私にとって、ここは親戚以外、知合いのいないこの街へ来て最初につながりのできた場所となった。1ヶ月行かなかったら、たまに行きたいなーと思っている自分がいる。行くとかなりハードで身体はヘトヘトになるけど、すべて優しくを受け入れてくれる先生達と、子供達のイキイキとした姿を見ることで、本当に元気がもらえる。よークンとは別のクラスにダウン症の男の子がいるのだけど、いつもオープンで朝行くと「よっ!」と挨拶してくれる。ある時、たたっとやって来てキュッとハグしてくれた。なんかその時すごく、言葉は無いけど「大丈夫だよ、ここに居ていいんだよ」と言われているような気がした。(私の勝手な解釈)新しい土地へ来て少しは不安はあるものの、忙しくてそれをあまり意識してもなかったが、やっぱり精神的に参ってたのかな…、と思った。その細くて小さな腕でふわっとしたハグなんだけど、すごいエネルギーを感じた。そういう、癒し…みたいな話は、どっちかというとむずがゆくて好きじゃないんだけど、こういうことあるんだなー、と思った。

 ここの園が何でも自分でできるように指導しているのもあるけど、歩くことが困難だったりする子も何だって自分でやってる。障害があるなんて、もちろん意識してはいないのだろうけど、いつも笑顔で楽しそうに遊んでる。そういう所だから、みんな優しくなっちゃうのかな。母子通園して来るお母さん達も、みんな自分の子もよその子も区別せずに接している。お互いにみんな「おはよう!」と声をかけあい、悪いことすれば「ダメだよ!」と注意する。最初は、よークン以外の障害児とは接したことなかったから、ドキドキしたけど、よークンにみんなそういう風に接してくれるので、自然に自分もそうなってしまう。

 自分の子に障害がなかったら、覗くことさえなかった世界。障害者というと何となく敬遠してしまってただろう人たち。そこには、知らなかった新しい世界が広がっていた。まだまだ、これからよークンが成長して行くに従って、その世界は広がって行くのだろう。

 

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2009年6月24日 (水)

石油!

 「石油! 」って、すごいタイトル。まぁ、邦題なのだが。その小説アプトン・シンクレアの「OIL!」は、去年のアカデミー賞でダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞をとった「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 」の原作。2段組でかなりの分厚さだけど、映画を見て興味があったのと表紙のデザインとで読み始めたら、面白くてやめられなくなってしまった!

 映画はダニエル・デイ・ルイス扮するお父さんが主人公で、石油を手にすることでどこまでも欲望のままに堕ちて行く物語。見てるうちに、こういう人もいるのかも、と思った。あまりにも欲望を追求するのに躊躇がないので、この人はこれが生き甲斐なのだ、と。ポール・トーマス・アンダーソン監督の描き方か。まあ、人を殺めてはいけませんけど。

 それとは違って原作の方は、息子が主人公でお互いを思い合う仲の良い親子として描かれる。前半はだいたい映画と同じだが、息子であるバニーが成長するにつれ、ポールとの出会いも機に、「お父さん」の仕事や、社会に疑問を持ち始める。労働運動に傾倒していくポールの高潔な魂に触れ、崇拝しながらも、ブルジョワの息子という位置から逃れられないお坊ちゃんバニー。

 80年ぶりの復刊!ということだが、これを読むと柴田元幸さんが「これをIT業界に置き換えれば…」と解説に書いているけど、今と何が変わったのだろうか?と思う。当時は、石油を見つけたもんの勝ち!世界は石油という血によって動いている。石油があるということは、こういうことなのね?そりゃ、戦争負けるわ。ハリウッド映画がヨーロッパ中をプロモーションにまわる様子なんかも描かれているが、それも今と同じ。世界アメリカ化計画は、もうここから始まってだんだ。セレブな生活におぼれるバニーのお姉さんなんか、パリス・ヒルトン?アメリカって、80年前からこうだったんだ…。

 ストーリー展開も飽きさせないし、そういう、その頃のアメリカの様子もいきいきと表現されていて面白い。キャラもみんな立ってるし、労働者対経営者の話だけど、一方が悪いような描き方はせず、色んな手を使って自分の利益を拡大しようとするお父さんやその仲間達も、ちょっと豪快さも感じるようなキャラだったりする。

 とにかく、連ドラ見てるような面白さ!もう、なってるかな…。

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2009年6月22日 (月)

キャッチャー・イン・ザ・ライ

 永遠不滅の青春小説、「ライ麦畑でつかまえて 」を久々に読んでみる。もちろん村上訳版、「キャッチャー・イン・ザ・ライ 」。読みたいとずっと思ってたけど、安くbook offに出てから…と我慢してた。高校生の頃読んだけど、そこまで心に残ってなかった。(これを読むきっかけは、もちろん村上春樹 。)しかし、今読んでみると、やっぱりキュンとくるじゃないか!読み進むうちに、何だっけこの感じ…。どこかでこんな男の子に出会ったような…、あっ!小沢健二 クンの歌に出てくる男の子だ!さすが、柴田ゼミ

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2009年6月 1日 (月)

とべ! ちいさいプロペラき

 週に1度、幼稚園でお隣にある図書館で本を借りることになっているらしい。先週アニジャが「とべ! ちいさいプロペラき」という絵本を借りて来た。本人は他に借りたい本があったらしく、不服そうだったが、いつものように寝る前にこの本を読んであげた。

 舞台は飛行場。お話は、小さなプロペラ機が初飛行を待っているところから始まる。そこへジャンボジェット機がやってくる。そこでからかわれたりして、それでも負けない!みたいな話なのかな…なんて思ったらそうじゃない。何の予備知識もなく読み始めたが、優しさがじわっとくるすごくいいお話なのだ!

 また、絵がよくて、その絵は山本 忠敬さんが描かれていて、うちにも山本さんの絵本の「のろまなローラー」があるのであっ!と思った。それで気付いたけど、この人は乗り物の絵を主に描く人だったのだ。山本さんの描く乗り物は緻密ではレトロな雰囲気ですごく可愛いい。そして、1台1台に表情がある。「のろまなローラー」は60年代に出されたようだが、全然、色あせない良さがある。うちの子たちも大好きだ。

 「とべ! ちいさいプロペラき」は、ページをめくるたびにわぁ!と思う。ドキドキする絵だ。空港という空間自体がもともとワクワクするところだけど、それがすごく絵から伝わってくる。特に好きなのは夜の空港のシーン。(だいたいほとんどのページが空港なんだけどね)夜の格納庫でプロペラ機とジャンボが語り合う。私の記憶の中の夜の空港にピタッと来る!だからかな…。空港の夜景を見に行った時に見た、だだっぴろい滑走路の向こうに、ぼーっと光る街の灯り。その絵を見たとき何かキュンと来てしまいました。

 お話も、勇気を出して何でも思い切ってやっていいんだよ、と優しく励ましてくれるストーリーです。ま、うちのアニジャは今のとこ何でも自分はできると思っているようですが。それが全く持って手に負えない感じ…。へこむということを知らない…。その方がいいのか?

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