「愛しの陽子さん」
以前から、心待ちにしている日記本が3つあった。銀色夏生さんの「つれづれノート」、田口ランディ「ぐるぐる日記
」、そしてよしもとばななさんの「yoshimotobanana.com」のシリーズ。ランディさんの日記は結局2冊で終わってしまい、「つれづれノート」も惜しまれつつ終了。そして、最後に残ったのがばななさん。最新刊、「愛しの陽子さん
」を読みました。
「つれづれノート」もそうだったけど、日常の、今日あれ食べた、誰と会った、どこそこへ行った…、の合間のちょっとした出来事に対する、その人の考えがズバッと表れてて、そこが肝!です。そういうのが、実は小説にも結構反映されてるのかもしれない。あと、取材で行った旅行の話とか、よくでてくるけど、それを読んだ後、その場所を題材にした小説を読むと、あれが、こうなるのかー!と面白い。もちろん、日記がそのまま小説になるわけでないんだけど。
最近は、ばななさんも子どもができて、終始子どもの話になる。ちょうど、本の中のチビちゃんの年とうちの子の年が同じなので、同じような言動がいっぱい出てきて、そうそう!と何度もうなずく。子どもに対する気持ちや、子育てする態度が、私が思っている感じと同じだったので、ホッとする。これまでの少ない経験と、色んな事を総合して考えて、何となくこうでいいんじゃないかな〜と思っていることを、はっきり言語化してもらってスッキリという感じ。
ほんと、こんなに可愛くて、とてつもなく愛しているのに「いいかげんにしなさい!!」とかガミガミ言っちゃうんだよね…。
このシリーズだけは、ばななさんが海外に移住しようが、孫ができようが、ずっと続けてくれたらなーと思っていたら、あとがきで、ずっと続けたいという決意表明のような文が出て来たので嬉しい限り!
(text by おれんじ)
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